うつ病の説明
ホーム > うつ病の説明
うつ病とは
気分がひどく落ちこむ、今まで楽しめていたことにも興味を持てない、体が日常的にだるいなどの状態が続き、普段の生活にも支障をきたすようになった状態です。こうした、うつの状態は、日常的な軽度の落ちこみから死にたい気持ちが出てくる重篤なものまでありますが、どんな病気でも同じですが早い段階での治療が望ましいです。

うつ病の診断基準
9つのうち5つ以上の症状が2週間以上続き、そのうち少なくとも1つの症状は1か2である。
上記9つのうち5つ以上の症状が2週間以上続いている。
そのうち少なくとも1つの症状は1か2である。
うつ病の症状について
気分の症状気分が沈む、些細なことを心配する、不安がりソワソワして落ち着きがない
思考の症状
テレビを見たり本を読んでも内容が頭に入らない、話しかけられても頭にブレーキがかかったようになり返答が遅れる、周りに迷惑をかけていると自分を責める、追い込まれた考えになり自殺を考える
意欲の症状
今まで楽しめていたことをする気がしない、人と会ったり話すのが面倒、仕事や家事をするのがきつく感じる
身体の症状
身体は疲れているのに色々考えて寝付くのに何時間もかかる、夜中に何回も目が覚める、夜中一度目が覚めるとすぐに眠れない、食事量が減る、ちょっとした活動ですぐに疲れる、1日中体が重くすぐに横になる
うつ病の治療について
薬物療法や休養が主になります。またストレス因子が明らかであればそれを取り除くこと(環境調整)も重要です。
薬物療法
抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、気分安定薬、一部の抗精神病薬などが使われます。 抗うつ薬の種類は、SSRIやSNRI、NaSSAといった副作用の少ない薬による治療が第一選択となります。大まかな使い分けとしましては、主に気分の落ち込みや不安症状が中心の場合はSSRI、意欲低下が中心の場合や痛みの症状を伴う場合はSNRI、高齢者や早期に食欲・睡眠を改善したい場合にはNaSSAが使われることが多いです。 しかし十分な改善がみられない場合は、作用の違う抗うつ薬への変更や併用、効果を増強するような付加療法などを行います。特に抗精神病薬であるアリピプラゾール(エビリファイ)の少量付加が副作用も少ないため最近では、よく行われています。
その他の治療法
電気けいれん療法難治性や遷延性の場合には、電気けいれん療法も一つの選択肢となります。麻酔科医と連携して行うため、施行できる施設は大学病院等に限られています。種々の治療にて改善がみられず、適応があると判断された場合は、大学病院に御紹介いたします。
光療法
季節性うつ病等の方に専用の機器を使用し、光を浴びていただきます。当院では、卓上の光療法機器(ブライライト)をお試しいただけるように通院患者さま、入院患者さまに無料で貸出しを行っております。十分な効果がみられた方には、インターネット通販等で個人購入していただいております。
休養・環境調整
具体的には…仕事上のストレスが大きい場合は休職して自宅療養をする、きつい時は無理をせずに横になる、出来合いの物を買うなどして家事は最低限のみ行う、嫁姑問題や家族の介護等のため家庭でゆっくりと休養ができない場合は入院する、ストレスの大きい環境を離れて実家で休養するなどです。